看護師の皆さん、金融知識を学んでいますか?
かいつまみながら、部分部分を知るきっかけはあった方もいるでしょう。
私は10数年看護師を勤めてきて、金融知識にはずぼらでした。
知識が弱く、割の合わない医療・生命保険に加入してしまったり…
投資という言葉からも、他人事のように距離を置いていました。
その中で私は、FPの資格を取りました。
そして金融知識を学んだからこそ言いたい…
『看護師こそFPを学べ!』
と、いう事です。
その理由とは、
○看護師は職に就きやすく、収入が途切れにくい ○一般的なサラリーマンの平均年収より、高い給与が得られる ○看護職がなくなるリスクは低い
この理由から看護師は、結婚による専業主婦に入ることや障害を負う以外は生涯一貫して安定した収入が得られます。
だからこそ、その収入を適切な知識で貯蓄・運用し資産形成を考えていくべきだと伝えます。
看護師のマネーリテラシーは?
私の主観になってきますが、看護師はあまりマネーリテラシーが良いとは思えません。
そもそも日本人自体が、学校で金融知識を得ず社会人となっていくので看護師自体の問題だけとは言えませんが…
私の周囲でも、『事業』『副業』『投資信託』『NISA』『iDeCo』などの単語を発する看護師は極少数です。
看護師という資格自体に将来の安定性を感じてしまうのか?
医療者だからこそ人の医療・看護に関わるため、安全安定を求めてしまうのか?
理由は人それぞれですが、その安全安定を求めているためか保険加入や貯蓄しているという言葉はよく聞きます。
ただそこに、『何があるかわからないから、不安だから』といった判断が多く、明確な将来を考えた資産設計ができていると感じる人は1%にも満ちませんでした。
そして看護師は下手に安定して収入が得られていくため、生活ができないほどお金に困るなどという人には今のところあったことがありません。
そのため、マネーリテラシーを高めるという意識が弱くなるのかもしれません。
それでも昨今は、お金の大学の両学長他、多数のブログやYouTubeで金融知識の発信をしている方がいるので、資産形成に興味を持つ人が増えてきている感触はあります。
看護師は、資産形成のチャンスあり
将来の収入に不安が少ない
コロナ期間では、ボーナスカットなどの話はありましたね…それは一旦おいて下さい。
今回のような事が起きない範囲では、看護師は職を失う事はほぼない!と判断してもらってよいでしょう。
高齢者が増加する世の中で、病院が不要となることなどありません。
ロボットやAIなどで代替えされた労働はありますが、現状人間のような判断・行動が伴うロボットが出現でもしない限り、看護師という職業の活躍がなくなることはありません。
そのため将来性において安定して収入が得られる可能性が高く、資産形成を考えやすくなります。
若い時から高い収入が得られる
決して高収入に分類されるわけではありません、1000万円以上の収入が得られるなんて看護師の事業者経営でもしないと厳しいでしょう。
幸福感を得られる上限であると言われている年収800万円も簡単に届くわけではありません。
それでも安定して高い水準で収入は得られます。
20代の内は一般的なサラリーマンの年収より看護師は50~80万程度、平均年収が高くなります。
看護師一つで、サラリーマンの本業+ちょい稼ぎの副業をやっているようなものですね。
そして若いうちに年収が高いというのがポイントです。
資産形成を考えるならリスクを取りやすい若い内から始めるのが、後に取り戻せる時間があるためおすすめだからです。
新卒は寮という選択肢もある
少し大きめの病院なら、寮を持っているところは多いのではないでしょうか?
寮に入るのは抵抗がある。部屋が気に入らない。
など、あるかもしれません。
しかし寮はとても安い賃貸を借りるのと同義なんです。
固定費の家計圧迫は、決して小さくありません。
若い内に背伸びして高い買い物をするのもいいでしょうが、将来を見据えて資産形成を考えていくなら寮に入り、少しでも資金の余裕をもつ事を提案します。
しかし、デメリットも
看護師は給与があるために、使ってしまう方が多い
私の周りにはよくありました。
ある程度は貯蓄で資金を確保しているものの、収入で得られたお金をその額のまま使ってしまうといった人達が…
看護師はよくも悪くもアクティブな人が多いです。
そして旅行や趣味、運動・ブランドなどにお金を使っている人もよくいました。
収入がある分お金がかかる趣味にも、手を出しやすいんですよね。
そして趣味の幅が広がり、出費が多くなるといった人達を見てきました。
対人業務でストレスが溜まって、発散のためにって理由もあるんですがね…
看護師は給与が上がりにくい
先ほど20代はサラリーマンより給与が高く得られると話しました。
それは20代、30代までに言える事で、有名企業や安定性のある企業に入社した同年代のサラリーマンは昇級が看護師より幅があります。
そうなると、40代を超えるあたりから年収は逆転することが多くなってきます。
サラリーマンの方が、現状の雇用継続体制で高齢になるほど高い収入が得られる希望があるんです。
それでも看護師の昇給もありますし、大きな問題がない限り職を失う事はないので一貫して安定した収入が得られます。
夜勤業務ありきの給料
残念なことに看護師の給料は、夜勤業務ありきです。
夜勤手当が高いところでは給与の3分の1~4分の1を占めるのではないでしょうか?
そう、高い給与の裏には生活リズムを崩しながらの就労があります。
それでもお金が欲しいからと夜勤専従者という看護師も存在します。
ただ若い内は良いのですが、年齢を重ねるととてもつらくなっていきます。
夜勤がつらくなり、40代後半は日勤だけ…
そうなると30代の時と給与が上がった気がしない…というからくりもあるわけです。
なぜ?看護師にFPを勧めるのか
看護師を続けていく上での課題
キャリア形成をどう考えているのか?
看護師で初めに多い職場希望は、循環器系病棟・救急・ICU・OP室などで力をつけたいと考える方が多いと感じます。
それ以外の希望でも問題ないですし、看護師になるからにはいろんな環境を経験するのはとても重要です。
入社1年目~2年目当たりは配属された病棟で看護を熱心に学ぶでよいかなと思います。
しかし、3年目以降あたりからは、私は将来看護師で何をやりたいか?どこで働きたいか?また本当に看護がしたいのか?は考えていってほしいと思います。
看護師のキャリアアップを目指すとなれば、認定・専門・特定看護師があり、ただ看護学を深めるために大学に通い教諭になるなどもあるでしょう。
それらを得るために学校に行くとなった際、病院で補助金が出る事もありますが出ないところもあります。
また基盤の生活費や足りない分は自身が出資しなければなりません。
自身のキャリアアップをするための投資資金を確保する目的で、1年目からの将来設計・資産形成が役に立つのです。
また他の職に進むとなっても、生活維持のための資産が必要になりますからね。
勤務体系の厳しさ
看護師は職にあぶれにくいとは言いました。私は言いました…
しかし看護師はデスクワークも肉体労働もこなさないといけません。
特に急性期病院になると、検査・急変など想定内であっても予定外の出来事が重なることがあります。
そうなると残業尽くしの日々です。
それに何かしらの事故で障害を負うと、体を使う仕事であるため就業が難しくなります。
また看護師といえば夜勤業務です。若いうちは夜勤がしんどいと言いながらも頑張れます。
しかし30代を超えだしてからか、肉体と精神的な疲れが強くなります。
そして夜勤をしなければ収入は減ります。
将来子供が生まれ、夜勤ができなくなると収入が落ちると思っていた生活ができないかもしれません。
結婚だけならまだしも、子どもまで視野に入れているなら、若いうちから資産形成を考えるべきです。
肉体的な機能低下
看護師はデスクだけでなく肉体労働も多いです。
将来は管理職に!と考えているなら、年齢で肉体機能が落ちても問題ないでしょう!
しかし障害現役で!と考えているなら、年齢も考慮に入れてほしいと思います。
看護師は職はあぶれないとは言いましたが、場所が病院ならば!特にあぶれない!が正解です。
訪看や老後施設、クリニックなども働く場はありますが、採用が少数のため、いざ肉体的にきつくなってきたから職場を移りたいと思っても、思った仕事ができる場に就職できるかはわかりません。
また夜勤なし、時短業務などを考えると収入はがくっと減るでしょう。
そんな将来を踏まえておくと、資産形成をしておくべきだと考えてくるはずです。
保険屋の『心配に漬け込み、無知に対する勧誘』が多い
看護師ってよく保険業者のターゲットになりやすいんですよね。
他人の苦労を見ていくからでしょうか?
心配・不安を抱える事もあり、そこに漬け込まれていることがあります。
また不動産投資などの勧誘も多いです。
私も一時期、どこで電話を仕入れたのか週1回必ずといっていいほど不動産投資の勧誘電話が来ていました。
看護師の収入は平均的には多いため、出すお金があると思われているのと医療現場で働き詰めだと不動産関連・投資の知識が薄いと判断されているのでしょうね。
だからこそ、自己防衛のため金融知識を得る必要があります。
FPを学ぶことで?
少なくとも、マネーリテラシーの基盤となる知識が手に入ります。
FPは、ライフプラン・社会保険・私的保険・証券・税金・不動産・相続や贈与など金融に関わる知識+事業者に関わる知識を広く網羅することができます。
ライフプランは将来設計表を建てるための知識になります。
社会保険・私的保険について学べば、いくら病人を見て不安を駆られようが、自身の周りにある社会保障を理解でき、本当に自身に適した保険加入を判断できるようになるでしょう。
また資産形成を考えていく上で欠かせない、証券・税金・不動産の知識は無知による損失を大きくカバーしてくれます。
事業者を目指すなら、最低限必要な知識も補充してくれます。
ただの私生活でも活躍する知識ですし、事業を目指して学んでもよい知識です。
世間の一般常識として組み込んでも良い知識が豊富に得られます。
先に話した、不動産投資や保険会社に誘導されて不要な損失を起こさないように、これから社会人になる看護師の卵には必須の学科として学ぶことで、身を守る大切な知識になるでしょう。
お勧めの資産形成方法
私がお勧めしている資産形成は、『自身の3ヶ月分の生活資金の貯蓄(余裕があれば6ヶ月分)+投資信託、余剰金は1000万程度をめやすとして貯蓄に回す』が基盤です。
投資信託は、長期投資で運用するほどプラス運用になると言われており、安定して収入が得られる看護師は、定期的に運用資産を回せるため適しています。
多少のリスク運用となりますが、身が固まってしまう前の若い内ならリスクも許容できる範囲が広がり、取り戻す猶予もできます。
また運用期間が長くなるため、資産運用額も大きくなりリターンが大きくなる可能性も高いでしょう。
若さと年収で資産形成の可能性が広がっているんです。
そして看護師は収入の安定性が高いため、将来の資産設計・投資割合を計算するのも考えやすいです。
私のように無知で10年過ごした…なんてことがないように読んだ方には自身の資産形成について考えてみてほしいです。
ただ一例であり、リスクを取る行為なので、よく自身で考えて自己責任で行いましょう。
看護師というチャンスをものにしよう!
看護師は、高い収入が得られやすい職業です。
若くして貯蓄に回す資金も得やすいでしょう。
だからこそ、若いうちからの資産形成をして、将来設計をするべきです。
自己投資という意味でも、若い内から遊びだけに使うのではなく、知識・経験にお金を使ってはどうでしょうか?
まとめ
これから看護師になる方も、今看護師の方も、FPを学んでみましょう!
すべての分野のうわべだけでも構いません、思い浮かべるきっかけになっていれば必要な時に知識を深めていく事も可能です。
資産形成を考える事は、ワークライフバランスを考えることにも繋がります。
今は良くても、将来働き続けないと生活できないからっとしんどい思いをしながら生き続けるのを今イメージしてはどうでしょう?
私はそんな未来は嫌です。
思い立ったら即行動です。
FPの本を買って読むだけでも、十分ですので、学ぶことをお勧めします。
もしFPを学ばれるという方がいるなら、FP2級までの知識を学んでみる事をお勧めします。
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